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2016年 2・1高齢者中央学習集会 報告

 日本高齢者連絡会(中野区中央)主催の「2016年 2・1高齢者中央学習集会」を、2月1日、参議院議員会館B107会議室において、中央16団体8都県から72人の参加のもとに開催しました。今年の2・1集会は、8月に東京で行う第30回日本高齢者大会を歴史的な節目の大会として成功させることを目的に開催しました。東京大会成功のためには、それぞれの地域で高齢者のいのちと暮らしの問題にどうとりくむのかが重要な課題になっています。そこで、今集会のテーマを「高齢期運動と地域活動~地域組織づくりを進めるために~」とし、今どんな地域活動が求められているのか、また日常的に高齢期運動をすすめる地域の組織がどうあるべきか、などについて東京の地域実行委員会や全国の地域連絡会の活動報告を聞き学びました。

  • ※2・1集会は、老人医療無料制度が廃止された1983年から毎年開催されています。2月1日を老人福祉法の精神が放棄された日として記憶に刻み、それぞれの情勢に合わせて運動課題や政策要求などの学習や要請行動にとりくんできました。


▲会場の様子


▲基調講演:日野 秀逸氏

2・1高齢者中央学習集会の概要

◇開会挨拶 金子民夫 年金者組合東京都本部委員長

◇基調講演:「高齢期運動と地域活動」 日野秀逸東北大学名誉教授・アルスヴィータ理事長

「日本国憲法と社会保障があるから、私たちは人間らしく生きられる」と述べ、戦争法を進める「安倍政治ノー」、社会保障を切り捨てる「安倍経済ノー」の声を地域で大きな声にすることが重要になっていろと述べました。特にアベノミクスでは、社会保障は削減だけでなく「儲け」の対象にされていることを指摘、地方創生など地域に焦点が当たっている時に、それぞれの地域で公共サービスを守り、住み続けるための条件を作ることの重要性を訴えます。

◇報告(1)「東京での地域活動と30回大会地域実行委員会づくり」:東京実行委員会

小嶋 満彦(三多摩高連代表)・武市 和彦(東京実行委員会事務局長代理)

森松 伸治(東京都北区社会保障協議会事務局長)

※第30回日本高齢者大会in東京の東京実行委員会が都内の全市区町村に実行委員会をつくるために活動していることが紹介され、三多摩地域や北区などで先進的な教訓があることが述べられました。

◇報告(2)「和歌山での地域実行委員会づくりの教訓と地域連絡会の活動」

大森 米三郎(和歌山県高齢者運動連絡会)

※昨年の大会を成功できたのは、「県内8地域で10回以上持ち回りで県大会を開き、すべての地域に高齢期運動連絡会があることが和歌山大会成功に結びついた」と報告。老人クラブからの参加者も100名を超え、この3年間は600人以上の参加者で成功していることをなどを紹介、「地域連絡会をつくることが持続できで力強い運動になる秘訣です」と述べました。

◇指定報告(1)「地域に広げよう、健康づくりと支え合いの輪」:

東京保健生協 練馬平和・社会・まちづくり委員会 吉田 一夫委員

※東京での生協間協同のとりくみで行政もみとめる安心の見守り体勢ができたこと、居場所づくりや健康づくりで組合員も増えていることを紹介しました。

◇指定報告(2)「地域に高齢期運動連絡会をつくろう」:日本高連 藤谷惠三事務局長

※東京の高齢者の実態から地域連絡会づくりが必要であると強調。同じ23区内でも、子供の増えている区、高齢化率の下がっている区があること、区によって就業率が2倍以上違うこと、老人クラブの加入率は5倍の開きがアクロことなどを紹介し、「地域要求の聞き取りと行政ごとの要求実現運動がなければ高齢期運動は前進しない」「そのためには中心となる人が決まった場所に座って運動を支える財政を作ることが必要」と述べました。

◇意見交流:会場の参加者から東京大会成功に向けた決意表明や地域での経験の発言など。

◇閉会挨拶:第30回日本高齢者大会in東京・東京実行委員会菅谷 正見事務局長

「東京大会は、1万人という目標で、高齢者大会の30周年を総括し新しい飛躍を作る場。そのために国の隅々まで高齢者の地域連絡会をつくりましょう」と締めくくりました。

<問い合わせ先>

日本高齢者運動連絡会(略称:日本高連) 電話&FAX番号:03-3384-6654